王騎士手帳

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チャイコフスキー「交響曲第五番」

 いわずと知れた学生オケ・アマオケの超人気曲、チャイコフスキー交響曲5番、通称チャイ5

 交響曲第5番ホ短調 作品64は、チャイコフスキー1888年に作曲した交響曲チャイコフスキーの数ある曲中でも交響曲第6番『悲愴』と並ぶ人気曲となっている。

交響曲第5番 (チャイコフスキー) - Wikipedia

 人気の理由も演奏してみると分かるもので、難しすぎない難易度と激しさ、甘さ、華やかさを兼ね備えており、難しいことを考えることなく演奏する側も楽しいという曲だ。

 実は、人生3回目のチャイ5の演奏機会が決まった。担当するパートは、3rdホルン。3回目の3rdホルンというとんでもないことになった。

 

 ご存知の方も多いだろうがチャイ5のホルンといえば2楽章に1stの大きなソロがあり、よく話のタネにされる。それはそれは甘いメロディだが、息の長いフレーズに若干高めの音域ということもありそれなりに難しいソロだ。いまAmazon musicレニングラードフィル/ムラヴィンスキー指揮の演奏を聴きながらこの文を書いているのだけど、それはきれいなビブラートがかかっていてうっとりする。自分はビブラートのかかったホルンの音が好きだ。かけると怒られるけど、かけ方が下手で怒ってるのか「ホルンはビブラートをかけない楽器」という先入観で怒られているのか、わからない。ペーターダムとかブヤノフスキーとかバボラクとか、そういうビブラートのかかった音がすごい好きなのだけど・・・

ちょっと話がそれた。

 そのソロを吹いてみたい吹いてみたいとずっと思っているのだが、どうもそのチャンスが回ってこない。3度も乗る機会があってついぞ1度も回ってこなかった。いや、正確には1度あったのだけど。

 1回目のソロは大学オケで現役の後輩が吹いた。2回目も大学オケでの演奏の機会だったのだが、このとき当初は自分が1stを吹く予定だった。しかし仕事が忙しすぎて休日出勤をさせられまくっていたらほとんど合奏に出ることができず、泣く泣く自分より上の先輩OBにソロを頼んだ。3rdの席から先輩の音を聞いて、心の中でずっと泣いてた。その先輩上手なんだわさ・・・3回目は別団体で人が足りないから乗らないか、今ならパート決めから参加できるというお誘いがあり乗った。1stじゃないと乗りたくないんですけど~なんていう冗談をかっ飛ばして乗ったのだが、いざパートが決まってみたらまた3rd。もしかしたら今後ずっとチャイ5は3rdしか吹けないのかもな~そういう宿命なのかな・・と思って抗議すらしなかった。そもそもいきなり飛び込んだ団体で決められたパートに抗議などできない。

 

 チャイ5の3rdホルンには知る人ぞ知る緊張ポイントがある。

 2楽章、1stホルンのソロが終わったあとのほんのちょっとした音形(シラー、シラー、シラーといろんな楽器に引き継がれていくその最初の音)なのだが、アマオケの演奏を聴くと結構な確率で外す部分がある。1stがソロを吹いている間ずっと楽器を下ろしていて冷えているところにしょっぱなハイHを当てろっていうもんだからそれは難しいのは確かで、手は汗だらけになるし息は吸えないし外すとやたら目立つしで大変なのだ。もしアマオケの演奏を聴きに行ってきちんと当てているのを聞いたら、アンケートに書いてあげると3rdホルンの人はすごく喜ぶと思う。

 自分はというと今のところ2戦1勝1引き分け(音は当たったけどカスみたいな音質)。次の演奏でどうなるか、乞うご期待。